拾ったのは忠犬?それとも救国の英雄?不思議な恋の始まり
もしある日、道端でボロボロに傷ついた一匹の犬を見つけたら、あなたならどうしますか?きっと多くの人が、その健気な姿に心を動かされ、手を差し伸べずにはいられないでしょう。
今回ご紹介する漫画『犬を拾った、はずだった。 わけありな二人の初恋事情』の主人公、心優しき王城魔術師のマリスも、そんな一人でした。彼女はある晩、傷だらけの黒犬を拾い、「クロ」と名付けて献身的に世話を始めます。穏やかで満ち足りた、一人と一匹の静かな生活が始まる…はずでした。
しかし、この物語はただの心温まる動物保護の物語ではありません。ある事件をきっかけに、マリスが愛情を注ぐ愛犬「クロ」の正体が、なんと失踪中だった「救国の英雄」ゼレク・ウィンザーコートその人であることが判明するのです。国中がその行方を案じる英雄が、なぜか自分の足元でしっぽを振っている。周囲が驚きと混乱に陥る中、マリスだけはさらに大きな混乱の渦中にいました。なぜなら彼女の目には、どう見ても彼が「犬」にしか見えないのですから。
本作は、そんな摩訶不思議な状況から始まる「新感覚の溺愛ロマンスファンタジー」です。英雄としての威厳と、マリスにだけ見せる子犬のような愛情の「ギャップ」。二人の奇妙な関係の裏に隠された、王家の伝説にまつわる壮大な「ミステリー」。そして、不器用な二人がゆっくりと育む、甘くて切ない「初恋」。
この記事では、今、多くの漫画ファンの心を掴んで離さない『犬を拾った、はずだった。』の魅力を、余すところなく徹底的にご紹介します。読めばきっと、あなたもマリスとクロの不思議な物語の虜になるはずです。
一目でわかる!『犬を拾った、はずだった。』基本情報
物語の魅力を深掘りする前に、まずは基本的な情報をチェックしておきましょう。本作がどのような作品なのか、以下の表で簡単にご紹介します。
| 項目 | 内容 |
| 作品名 | 犬を拾った、はずだった。 わけありな二人の初恋事情 |
| 原作 | 縞白 |
| 作画 | おおね |
| キャラクター原案 | Kasahara |
| ジャンル | 少女マンガ、ファンタジー、恋愛 |
| 出版社 | KADOKAWA |
| 掲載誌 | FLOS COMIC |
| 原作小説 | 『犬を拾った。 ……はずだった』(小説家になろう発、メディアワークス文庫より刊行) |
作品概要:新感覚の溺愛ロマンスファンタジーへようこそ
『犬を拾った、はずだった。』は、単なる異世界恋愛ものとは一線を画す、まさに「新感覚溺愛ロマンス×ファンタジー」というキャッチコピーがぴったりの作品です。多くの読者が「斬新な設定」「設定が面白い」と評価するように、物語の根幹にある「ヒロインにだけヒーローが犬に見える」というユニークな仕掛けが、ありきたりな恋愛模様に終わらない、予測不可能な面白さを生み出しています。
また、本作の大きな特徴として、その独特な世界観が挙げられます。読者からは「おとぎ話や奇譚のようなやさしくてほの暗い雰囲気」と評されており、ただ甘いだけのラブストーリーではない、どこか切なく、ミステリアスな空気感が全体を包んでいます。この絶妙なトーンが、物語に深みと奥行きを与えているのです。
もちろん、ロマンス、コメディ、ミステリーといったエンターテイメント要素も満載です。無骨な英雄が見せる一途な溺愛に胸をときめかせ、二人の奇妙な関係に戸惑う周囲の人々のコミカルな反応に笑い、そして物語が進むにつれて明らかになる「王家の伝説」を巡る壮大な謎にハラハラさせられる。これら全ての要素が完璧なバランスで融合し、読者を飽きさせることのない魅力的な物語を構築しています。
あらすじ:傷だらけの犬との出会いが運命を変える
物語の主人公は、王城に仕える「下っぱ」の魔術師マリス・ラーク。孤児院出身ながらも努力でその地位を掴んだ彼女は、日々真面目に仕事に打ち込んでいました。そんな彼女の平凡な日常は、ある夜、一匹の傷ついた黒犬との出会いによって大きく動き出します。
マリスはボロボロの黒犬を「クロ」と名付け、自宅で献身的に介抱します。次第に懐いてくるクロの姿に、マリスは深い愛情を覚え、「この子とずっと一緒に暮らすのも良いかもしれない」と、穏やかな未来を思い描き始めます。
しかし、その平穏は突如として破られます。ある事件をきっかけに、愛犬クロが、国中から敬愛されるも行方不明となっていた「救国の英雄」ゼレク・ウィンザーコート第一師団長であることが判明したのです。
周囲の人間には、威風堂々とした英雄の姿が見えているにもかかわらず、マリスの目には、どうしてもクロがただの大きくて可愛い犬にしか映りません。彼女の悲痛な叫びが、この物語の奇妙な始まりを告げます。
「私にはどこからどう見ても犬なんですけど!?」
マリスが混乱の極みにいる一方、当のゼレクはそんな彼女の献身的な優しさにすっかり心を奪われ、一途な愛情を向けてくるのでした。こうして、英雄と魔術師の、ちぐはぐで摩訶不思議な関係が幕を開けるのです。
このギャップにハマる!本作の魅力と特徴を徹底解説
本作がなぜこれほどまでに読者の心を惹きつけるのか。その秘密を、4つの魅力に分けて徹底的に解説します。
魅力①:ヒロインにだけ「犬」に見えるヒーローという斬新な設定
本作最大の魅力は、やはり「ヒロインにだけヒーローが犬に見える」という、極めて斬新な設定にあります。これは単なる奇抜なアイデアではなく、物語の面白さを倍増させる優れた仕掛けとして機能しています。
読者とマリス以外の登場人物は、クロの正体が英雄ゼレクであることを知っています。しかし、マリスだけがその事実を知らず、彼を純粋な「犬」として扱います。この情報の非対称性、いわゆる「読者だけが知っている秘密」が、絶妙なコメディとサスペンスを生み出しているのです。
例えば、マリスが「おすわり!」と命令し、救国の英雄が素直に従う場面。マリスにとっては当たり前のしつけですが、事情を知る読者から見れば、そのシュールな光景に思わず笑いがこみ上げてきます。一方で、ゼレクがマリスに対して見せる独占欲や愛情表現は、マリスには「犬の甘え」としか映りませんが、読者はそれが一人の男性の真剣な想いだと知っているため、二人の間に流れる甘い緊張感にドキドキさせられます。この笑いとときめきが同時に存在する状況こそ、本作ならではの面白さの源泉なのです。
魅力②:無骨な英雄が見せる、子犬のような溺愛っぷり
恋愛作品におけるヒーローの魅力は非常に重要ですが、ゼレク・ウィンザーコートというキャラクターはその点でも満点です。彼は公の場では「無口で無関心」な「無骨で厳つい男性」として知られています。しかし、マリスの前ではその仮面を脱ぎ捨て、まるで子犬のように一途な愛情と独占欲を隠そうともしません。この極端なギャップが、読者の心を鷲掴みにします。
しかし、彼のこの変化は、単なる「ギャップ萌え」に留まりません。物語の背景には、彼が英雄としての重責に「疲れ果てていた」という事実があります。マリスにだけ「犬」として認識される状況は、彼にとって英雄という鎧を脱ぎ捨て、ありのままの自分でいられる唯一の安息所なのです。彼がマリスに見せる無防備なまでの愛情は、単なる恋心だけでなく、心休まる「家」を見つけたことへの安堵と喜びの表れでもあります。だからこそ、彼の溺愛には表面的な甘さ以上の、心を揺さぶる切実さが伴っているのです。
魅力③:ただのラブコメじゃない!王家の伝説に迫るミステリー要素
物語はマリスとゼレクの恋愛模様を中心に進みますが、その背後では壮大なミステリーが同時進行しています。二人の不思議な関係は、やがて「王家の伝説にまつわる一大事件」へと発展していくのです。
なぜゼレクは犬の姿になってしまったのか。その鍵を握るのが、彼の出自と関係する「黒狼の呪い」の存在です。このミステリー要素は、物語にサスペンスと深みを与え、単なるラブコメでは終わらない骨太なファンタジーとしての側面を際立たせています。
この構造は、まるで古典的なおとぎ話のようです。「呪いによって姿を変えられた王子」というモチーフを彷彿とさせ、読者が抱く「ほの暗いおとぎ話」という印象を裏付けています。二人の恋の行方が、やがては国や王家の運命をも左右していく。このスケールの大きな物語展開が、読者をページをめくる手へと駆り立てるのです。
魅力④:おとぎ話のような、優しくもどこかほの暗い世界観
原作者の縞白先生が、漫画化に際して「ゼレク(犬)がすっごいモフモフで」と大喜びしたというエピソードが示す通り、おおね先生の描く絵は非常に魅力的です。特に、マリスとクロが過ごす日々の描写は、優しさと温かさに満ちています。
しかし、この物語の真骨頂は、その優しさの中に潜む「ほの暗さ」です。これは、二人がそれぞれ抱える「孤独」を象徴しています。孤児院出身で家族のいないマリスは、クロとの生活に初めて「家族」のような温もりを見出します。一方、英雄という孤独な立場で心身ともに疲弊していたゼレクは、マリスの元で初めて心の安らぎを得ます。
彼らの関係は、どちらか一方が救う/救われるというものではなく、傷ついた魂が互いを求め、癒し合う「相互救済」の物語なのです。彼らが共に過ごす穏やかな時間は、彼らの孤独という影があるからこそ、より一層輝きを増します。この光と影のコントラストが、本作に忘れがたい感動と余韻をもたらしているのです。
胸キュン必至!見どころ&名場面・名言集
本作の魅力をより具体的に感じていただくために、特に印象的な見どころや名言をいくつかご紹介します。
見どころ①:無自覚な二人のイチャイチャ生活
本作はまさに「飼い主×飼い犬の無自覚イチャイチャ生活」の宝庫です。マリスはクロを良き「犬」としてしつけるため、お手をさせたり、お腹を撫でてあげたりします。もちろん彼女に他意はありませんが、その相手は国の英雄。部下たちが遠巻きに絶句する中、当のゼレクは満更でもないどころか、マリスからのスキンシップを心待ちにしている始末。この奇妙で甘い日常風景は、本作の大きな見どころの一つです。
見どころ②:周囲の困惑とツッコミが面白い!
二人の特殊な関係は、周囲に多大な混乱を巻き起こします。特に、ゼレクの副官や部下たちの反応は必見です。普段は厳格な上司であるゼレクが、マリスの前では尻尾を振らんばかりの忠犬と化す姿に、彼らは驚き、呆れ、そして的確なツッコミを入れて物語を盛り上げます。このシリアスな世界観の中に差し込まれる軽快なコメディパートが、物語の良いアクセントになっています。
名言:「俺は、マリスのいるところにいられれば、それでいい」
これは原作小説でゼレクが宰相に向かって放つ、彼の心情を最も端的に表した一言です。国を救い、輝かしい地位と名声を持つ英雄が、その全てを「いらん」と断じ、ただ一人、マリスのそばにいることだけを望む。この言葉には、彼がどれほど深くマリスを愛し、彼女との生活を大切に思っているかが凝縮されています。彼の無骨な愛情がストレートに伝わってくる、屈指の名言と言えるでしょう。
物語を彩る主要キャラクター紹介
この魅力的な物語を牽引する、二人の主人公をご紹介します。
マリス・ラーク:犬(ヒーロー)を拾った心優しき下っぱ王城魔術師
本作のヒロイン。孤児院出身ですが、その努力と才能で王城魔術師の職を得た頑張り屋です。心優しく、困っている者を見過ごせない性格ゆえにクロ(ゼレク)を拾い、彼の存在が彼女の運命を大きく変えていきます。突如訪れた非日常的な状況に戸惑いながらも、持ち前の真面目さと芯の強さで乗り越えていく、読者が自然と応援したくなるキャラクターです。
ゼレク・ウィンザーコート(クロ):マリスにだけ犬に見える「救国の英雄」
「救国の英雄」と称えられる、第一師団の師団長。公には冷静沈着で威厳に満ちた人物として知られていますが、内面では英雄としての重圧に深く疲弊しています。マリスに拾われたことで、初めて心の安らぎを知り、彼女に対しては独占欲が強く、子どものように素直な愛情表現を見せるようになります。そのギャップが最大の魅力です。
もっと知りたい!Q&Aコーナー
ここまで読んで、さらに作品について知りたくなったあなたのために、Q&Aコーナーをご用意しました。
Q1: 原作はありますか?
はい、あります。本作は、小説投稿サイト「小説家になろう」で人気を博した、縞白先生によるWeb小説『犬を拾った。 ……はずだった』が原作です。原作の人気を受けてメディアワークス文庫から書籍化され、その後、おおね先生の美麗な作画によってコミカライズされました。漫画でハマった方は、原作小説でより深いキャラクターの心情に触れてみるのもおすすめです。
Q2: どんな人におすすめの漫画ですか?
以下のような方に特におすすめです。
- ヒーローの普段の姿とヒロインにだけ見せる姿の「ギャップ萌え」が好きな方
- クールなヒーローがヒロインにだけ甘々になる「溺愛」ものが好きな方
- ただの恋愛だけでなく、ファンタジーやミステリー要素のある物語を読みたい方
- じれったい三角関係や、意地悪なライバルが登場しない、安心して読める心温まる物語を求めている方
Q3: 作者はどんな人?他の作品は?
- 原作:縞白先生「小説家になろう」を中心に活動されている作家さんです。『犬を拾った。』以外にも、『幻想侵蝕~引きこもりな私の単騎探遊~』や『義妹が勇者になりました。』など、様々なテイストのファンタジー作品を発表されています。優しい物語からシリアスな展開まで描く、引き出しの多い作家さんです。
- 作画:おおね先生主に女性向けの恋愛ファンタジー作品で活躍されている漫画家さんです。その美麗で繊細な絵柄は、ファンタジックな世界観やキャラクターの魅力を最大限に引き出しています。代表作には『我慢しないで、ハデス様。 ~冷酷な冥王の純愛は底知れないほど深くて、重い~』や『王立魔法図書館の[錠前]に転職することになりまして』などがあります。
Q4: ヒーローが犬に見える「呪い」の正体は?
それは、この物語の核心に迫る最大の謎です!物語が進むにつれて、ゼレクの一族に伝わる「黒狼の呪い」という不吉な言葉が浮上してきます。彼がなぜ犬の姿に見えるのか、そしてなぜマリスにだけそう見えるのか。その秘密を解き明かす過程が、本作の大きな見どころの一つとなっています。ぜひ本編を読んで、その謎の真相をご自身の目で見届けてください。
Q5: ヒロインのマリスにも秘密があるって本当?
その通りです。本作が面白いのは、ヒーローだけでなくヒロインのマリスにも「ミステリアスな要素」が隠されている点です。彼女がただの心優しい魔術師ではないことは、物語を読み進めるうちに明らかになっていきます。ゼレクが「犬」に見えるという特異な現象が、なぜ彼女にだけ起きるのか。その理由こそが、二人の運命を繋ぐ重要な鍵となっているのかもしれません。
さいごに:不思議で甘い初恋物語に、あなたも癒されてみませんか?
『犬を拾った、はずだった。 わけありな二人の初恋事情』は、斬新な設定、魅力的なキャラクター、そして笑いとときめき、謎が詰まった、極上のエンターテイメント作品です。
しかし、その本質は、孤独だった二人が出会い、互いを唯一無二の存在として慈しみ、かけがえのない「居場所」を見つけていく、どこまでも優しく温かい物語です。
救国の英雄と下っぱ魔術師。そんな二人が織りなす、ちぐはぐで、摩訶不思議で、とてつもなく甘い初恋の物語に、あなたも癒されてみませんか?日々の疲れを忘れさせてくれる、素敵な読書体験があなたを待っています。ぜひ、この機会に手に取ってみてください。


