狂気と純愛は紙一重?異色の溺愛ラブコメディへようこそ
異世界ファンタジーや令嬢ものといえば、「婚約破棄」から始まるシンデレラストーリーが王道です。しかし、今回ご紹介する作品は、そんな定番の枠には収まりきらない、ある種の「毒」と「甘さ」を併せ持った物語です。
主人公は、ドレスや宝石よりも魔道具の回路にときめく「研究オタク」の令嬢。そして彼女に愛を囁くのは、人懐っこい笑顔の裏に底知れぬ独占欲を隠し持った「ヤンデレ」の後輩男子です。
一見すると可愛らしいラブコメに見えますが、読み進めるごとに明らかになるヒーローの重すぎる愛と、それを(トラウマゆえに)華麗にスルーするヒロインの攻防戦がたまらなく癖になります。ありきたりなハッピーエンドでは満足できないあなたに、この少し歪で最高に尊い「研究室ラブストーリー」の魅力をお届けします。
基本情報
| 項目 | 内容 |
| 作品タイトル | 婚約破棄された研究オタク令嬢ですが、後輩から毎日求婚されています |
| 漫画担当 | 小堀こるり |
| 原作 | nenono |
| キャラクター原案 | いとをっかし |
| ジャンル | 異世界恋愛 / ラブコメディ / ヤンデレ |
| 掲載レーベル | FLOS COMIC(カドカワコミックス・エース) |
| 原作掲載 | 小説家になろう |
| キーワード | 魔道具研究、執着愛、ざまぁ、大型犬男子 |
「小説家になろう」発!話題のヤンデレ溺愛ファンタジーとは
本作は、Web小説投稿サイト「小説家になろう」で人気を博したnenono氏による同名小説を原作としています。コミカライズを担当するのは、繊細な筆致でキャラクターの表情を魅力的に描く小堀こるり氏です。
物語の舞台は、華やかな舞踏会ではなく、雑多な機材が並ぶ「魔道具研究室」。この閉鎖空間こそが、ヒーローであるエミールの「ヒロインを閉じ込めて自分だけの世界にしたい」という願望と、ヒロインであるフレデリカの「誰にも邪魔されずに研究に没頭したい」という願望が合致する特異な場所となっています。甘いだけのロマンスではなく、キャラクターの内面に深く切り込んだヒューマンドラマとしての側面も高く評価されている作品です。
婚約破棄から始まる、研究室での甘く危険な求婚生活
侯爵令嬢でありながら、社交界には目もくれず魔道具の研究に情熱を注ぐフレデリカ。彼女は「研究オタク」として知られ、過去のある出来事が原因で他人に対してドライな感情しか持てずにいました。
ある日、彼女は婚約者である王太子から一方的に婚約破棄を告げられます。しかし、フレデリカにとってそれは悲劇ではなく、「煩わしい妃教育から解放されて研究に没頭できる」という朗報でした。晴れ晴れとした気持ちで研究室に戻った彼女を待っていたのは、いつも子犬のように懐いてくる後輩のエミールでした。
ところが、その日のエミールは違いました。フレデリカを見るなり、真剣な眼差しで「結婚してください」と求婚してきたのです。
恋愛感情が理解できないフレデリカは即座に断りますが、エミールは全くめげません。それどころか、「毎日求婚する」という驚きの行動に出ます。明るく振る舞う彼の瞳の奥には、決して揺るがない執着の炎が燃えていました。実は彼は、フレデリカを手に入れるために裏で糸を引いていた策士だったのです。
何も知らない鈍感な天才令嬢と、彼女を虎視眈々と狙う執着系ワンコ後輩。二人の奇妙な関係は、やがて元婚約者である王太子をも巻き込み、予想外の展開へと転がっていきます。
読者を虜にする「3つのギャップ」と中毒性
大型犬後輩の皮を被った「執着系ヤンデレ」の衝撃
本作最大の魅力は、ヒーローであるエミールの二面性です。表向きは、金髪で人懐っこい笑顔を振りまく、まさに「大型犬」のような可愛い後輩。しかし、その実態は極めて計算高く、フレデリカを独占するためなら手段を選ばない「ヤンデレ」です。
彼の「貴女を閉じ込めて僕しかいない世界にしてしまいたい」というセリフは、一見するとホラーですが、物語の中ではフレデリカへの深すぎる愛の裏返しとして描かれます。この「可愛い顔をして裏では全てをコントロールしている」というギャップが、読者に強烈なときめきを与えます。
恋愛偏差値ゼロ?「研究オタク」ヒロインの爽快な生き様
ヒロインのフレデリカは、「魔道具研究」という確固たるスキルを持った自立した女性です。婚約破棄をされても泣き崩れることなく、むしろ「研究時間が確保できた」と喜ぶ姿は見ていて痛快です。
彼女が恋愛に対して鈍感であることは、エミールの重い愛に対する最強の盾となっています。エミールの過剰なアプローチを「研究のノイズ」として処理しようとする彼女のドライさが、物語に絶妙なコメディ要素を加えています。
緻密な策略とスカッとする「ざまぁ」展開のバランス
ジャンル特有の楽しみである「ざまぁ(因果応報)」要素も健在です。フレデリカを見下していた元婚約者の王太子は、エミールの策略によって徐々に追い詰められていきます。
特筆すべきは、ヒロイン自身が復讐に燃えるのではなく、彼女を愛するエミールが裏で手を回して障害を排除していく点です。エミールがフレデリカに向ける甘い笑顔と、敵に向ける冷酷な視線のコントラストは必見です。
研究室を取り巻く個性的な登場人物たち
フレデリカ:数式は解けても恋心は解けない天才令嬢
「研究の邪魔をするなら、王太子殿下でもお断りです」
侯爵家の令嬢にして、王国内でも指折りの魔道具研究者。天才的な頭脳を持ちますが、対人関係においては極めて不器用です。過去のトラウマにより、他人に期待することを無意識に避けています。エミールの求愛も当初は理解できず困惑するばかりですが、その真っ直ぐな(そして執拗な)愛情に触れ、少しずつ変化していきます。
エミール:笑顔の裏に独占欲を隠した「羊の皮を被った狼」
「先輩が僕以外を見る必要なんて、この世界にありますか?」
フレデリカと同じ研究室に所属する後輩研究員。一見すると明るく素直な青年ですが、その正体はフレデリカ一筋の重度なヤンデレ。彼女と結ばれるためなら、長年の留学も王家への工作も厭わない行動力の化身です。拒絶されても全くダメージを受けない精神的なタフさが魅力です。
王太子:ヒロインの価値を見誤った哀れな道化役
「僕に愛されないお前など、無価値な存在だ」
フレデリカの元婚約者。彼女の研究者としての価値や家柄の重要性を理解できず、表面的な愛想の良さを女性に求める愚かな人物として描かれます。エミールの逆鱗に触れる行動を繰り返す彼の末路は、ある意味で本作のもう一つの見どころです。
読む前に知っておきたい!作品に関する疑問を解消
Q1:原作小説はありますか?完結していますか?
はい、原作は小説投稿サイト「小説家になろう」で連載されていたnenono氏による同名小説です。Web版は完結済みで、書籍版も刊行されています。漫画版でキャラクターの表情を楽しんだ後に、原作小説でエミール視点の心理描写を読むと、彼の執着の深さがより理解できておすすめです。
Q2:どんな人に特におすすめの作品ですか?
「一途すぎる年下男子」や「自分の力で道を切り開く有能なヒロイン」が好きな方に特におすすめです。また、ただ甘いだけでなく、少しスパイスの効いた「重い愛」や、ギャップのあるキャラクターを楽しみたい方にも刺さる内容となっています。
Q3:作者のnenono先生や作画の小堀こるり先生の他作品は?
nenono先生は『無自覚な天才少女は気付かない』など、不遇な環境から才能を開花させる主人公を描いた作品で人気があります。作画の小堀こるり先生も『一身上の都合で(悪辣)侯爵様の契約メイドになりました』など、美麗な絵柄で令嬢と癖のある男性のロマンスを描くことに定評があります。
Q4:「ヤンデレ」要素は怖いですか?ホラーが苦手でも大丈夫?
エミールの思考は確かに過激ですが、本作はあくまでラブコメディのトーンを守っています。流血や過度な暴力といったホラー要素よりも、ヒロインへの愛が深すぎるがゆえの「甘い束縛」として描かれているため、怖いのが苦手な方でも安心してときめきを摂取できます。
Q5:タイトルの「毎日求婚」は本当に毎日しているのですか?
はい、物語の序盤において彼の求婚はもはや「挨拶」レベルで繰り返されます。この反復行動こそが、頑ななフレデリカの心を少しずつ溶かしていく重要なプロセスです。「継続は力なり」を体現するエミールの姿勢には、ある種の感動すら覚えるでしょう。
今すぐ研究室の扉を叩こう!最高の「ダーク溺愛」体験をあなたに
『婚約破棄された研究オタク令嬢ですが、後輩から毎日求婚されています』は、コミカルな導入から始まりながら、読み進めるごとにキャラクターたちの深い感情に触れられる良作です。
フレデリカの「研究への逃避」とエミールの「執着」。一見すると不健全に見える二人の関係が、実は互いの欠落を埋め合う運命的なパズルのピースであったことに気づいたとき、あなたもきっとこの作品の虜になるはずです。
小堀こるり先生の描く、エミールが時折見せる「雄」の顔の色気は破壊力抜群です。未読の方はぜひ、この機会にフレデリカとエミールの研究室を覗いてみてください。そこには、あなたの予想を超える極上の溺愛が待っています。


