毎日、本当にお疲れ様です。
学校や職場、人間関係……。「普通」に生きようとするだけで、どうしてこんなにエネルギーが必要なんでしょうか。ふと、「どこか遠くへ行きたい」「全部投げ出してしまいたい」なんて思う夜はありませんか?
もし今、あなたがそんな閉塞感を感じているのなら、ぜひ手に取ってほしい漫画があります。
それが、COMIC OGYAAA!!(コミックオギャー)で連載中の『あかつきに漣(さざなみ)』です。
この作品は、単なる癒やし系漫画ではありません。社会のレールから外れてしまった青年と、伝統あるお寺にいながら型破りな生き方をする僧侶。この正反対な二人が出会うことで生まれる、静かで熱い魂のぶつかり合いを描いた物語です。
今回は、2025年の漫画界で話題沸騰中のこのヒューマンドラマについて、その魅力をたっぷりとご紹介します。読み終わる頃には、きっと肩の力が少し抜けているはずですよ。
基本情報
| 項目 | 内容 |
| 作品名 | あかつきに漣(あかつきにさざなみ) |
| 著者(漫画) | 佐々木 たむ |
| 著者(原作) | 佐々木 ミノル |
| 出版社 | ホーム社(発行)/集英社(発売) |
| 連載媒体 | COMIC OGYAAA!!(コミックオギャー) |
| ジャンル | ヒューマンドラマ、青年・少女・女性向け |
作品概要
『あかつきに漣』は、WEBマンガサイト「COMIC OGYAAA!!」で連載されているオリジナル作品です。
特筆すべきは、その制作体制。「ダブル佐々木」とも言える強力なタッグが組まれています。
原作は、ドラマ化もされた名作『中卒労働者から始める高校生活』の佐々木ミノル先生。社会の生きづらさを抱える人々の心情をリアルに描くことにかけては、右に出る者がいない作家さんです。
そして作画は、透明感あふれる美しい絵柄で知られる佐々木たむ先生。岡山の自然や寺院の空気感、キャラクターの繊細な表情を見事に表現されています。
舞台は岡山県。瀬戸内の穏やかな気候と、歴史あるお寺を背景に、傷ついた青年と破天荒な僧侶の共同生活が描かれます。2025年11月に待望のコミックス第1巻が発売され、PVでは人気声優の浦和希さんがナレーションを務めるなど、今まさに波に乗っている注目作なんです。
あらすじ
物語の主人公は、大学進学を機に上京した青年・夕(ゆう)。
彼は真面目で責任感が強い性格ゆえに、新しい環境に馴染めず、次第に自分を見失ってしまいます。「普通にできない自分」を責め続け、ついには心身のバランスを崩してしまうことに……。
家族の勧めもあり、夕は療養のために岡山県にある親戚のお寺へ身を寄せることになります。都会の喧騒から離れ、静かな場所でゆっくり休むつもりでした。
しかし、そこで彼を待っていたのは、予想外の人物でした。
寺の住職の息子であり、次期住職候補でもある僧侶・千暁(ちあき)。
彼は、私たちがイメージする「お坊さん」とは正反対。法衣を着崩し、言動は荒っぽく、豪快に笑う。まさに「不良僧侶」そのものだったのです。
「なんで、この人にだけは腹が立つんだろう」
自分を縛っていた常識を軽々と飛び越えていく千暁に対し、夕は当初、強い苛立ちを覚えます。けれど、その感情の揺らぎこそが、凍りついていた夕の心を溶かすきっかけになっていくのです。
人生の迷子になった青年と、型破りな僧侶。正反対な二人の出会いが、止まっていた時間を動かし始めます。
魅力、特徴
「正しさ」の呪縛を解いてくれるカタルシス
この作品の最大の魅力は、読んでいて心が軽くなる「解放感」です。
主人公の夕が抱える悩みは、現代を生きる私たちにとっても他人事ではありません。「ちゃんとしなきゃ」「普通でいなきゃ」という思い込みが、いつの間にか自分を苦しめていることってありますよね。
そんな夕の前に現れる千暁は、まさにその呪縛をぶち壊す存在です。彼は僧侶でありながら、人間らしい欲求や感情を隠そうとしません。
夕が千暁に対して感じる「ムカつく!」という感情。実はこれ、夕自身が押し殺していた「生きたい」「叫びたい」というエネルギーの裏返しでもあるんです。物語を通じて、夕と一緒に私たち読者の心も解き放たれていくような、不思議なカタルシス(浄化)を味わうことができます。
「静」と「動」の美しいコントラスト
漫画としての画面構成も、ため息が出るほど美しいんです。
佐々木たむ先生の描く絵は、静寂なシーンでは本当に音が消えたかのような静けさを感じさせます。岡山の寺院の木漏れ日や、畳の匂いまで漂ってきそうな描写は必見です。
一方で、千暁が動くシーンはエネルギーに満ち溢れています。法衣を翻して歩く姿や、豪快な笑顔。この「静かな舞台」と「動的なキャラクター」の対比が、読んでいてとても心地よいリズムを生んでいます。
特に、夕の感情が溢れ出すシーンの演出は鳥肌モノ。美しい背景美術と心理描写がリンクしていて、ページをめくる手が止まらなくなりますよ。
岡山という「場所」が持つ癒やしの力
物語の舞台が「岡山」であることも重要なポイントです。
「晴れの国」と呼ばれる温暖な気候。そして、長い歴史を持つ「お寺」という非日常の空間。
都会で消耗しきった夕にとって、この場所はただの田舎ではありません。社会的な肩書きが通用しない聖域のような場所だからこそ、彼は「大学生」という鎧を脱いで、一人の人間として千暁と向き合うことができるのです。
読んでいるだけで、まるで自分も岡山のお寺で深呼吸しているような気分になれるのも、この作品の隠れた魅力と言えるでしょう。
主要キャラクターの簡単な紹介
夕(ゆう):自己否定の迷宮を彷徨う青年
「どうして普通に生きられないんだろう。僕には何が欠けているんだろう」
本作の主人公。真面目で繊細すぎるがゆえに、環境の変化に適応できず、心を病んでしまった大学生です。
「逃げること」を自分への敗北だと感じてしまい、誰にも助けを求められずにいました。しかし、岡山に来て千暁という「理解不能な存在」と出会うことで、彼の内面に変化が訪れます。
震える背中を見ていると、「大丈夫だよ」と声をかけてあげたくなる、応援したくなる主人公です。
千暁(ちあき):お寺の常識をぶっ壊すトリックスター
「仏の教えも大事だが、まずは生きてる人間が笑ってなきゃ嘘だろ?」
夕が居候する寺の跡取り息子。ですが、その態度は僧侶のイメージを180度覆すものです。
だらしないようでいて、その瞳は常に物事の本質を見抜いています。建前や形式にとらわれず、目の前の人間の「生」を肯定する彼のスタンスは、夕の凝り固まった価値観を揺さぶり続けます。
豪快な振る舞いの裏に、彼自身が抱える葛藤や過去があるのかも……? そういったミステリアスな色気も魅力的なキャラクターです。
Q&A
Q1: 原作小説などはありますか?
いいえ、本作は小説やライトノベルが原作ではなく、完全オリジナルの漫画作品です。
佐々木ミノル先生が書き下ろした原作(脚本・ネーム)をもとに、佐々木たむ先生が作画を担当されています。ストーリーの骨太さと作画の繊細さが完璧にマッチしているのは、この分業体制ならではと言えるでしょう。
Q2: どんな人におすすめですか?
特に以下のような方には深く刺さると思います。
- 「最近、生きるのがしんどいな」と感じている人
- 性格が正反対な二人のバディもの(ブロマンス)が好きな人
- お寺や僧侶といった、少し特殊な舞台設定に興味がある人
- 美しい絵と、深い人間ドラマの両方を楽しみたい人
Q3: 作者のお二人は過去にどんな作品を描いていますか?
原作の佐々木ミノル先生は、『中卒労働者から始める高校生活』が有名です。社会派なテーマをエンターテインメントに昇華させる手腕には定評があります。
作画の佐々木たむ先生は、『炎天のいろは』や『神サマの鏡』などを手掛けてこられました。ファンタジーから日常ものまで幅広く描ける実力派で、本作でもその画力が遺憾なく発揮されています。
Q4: ぶっちゃけ、BL(ボーイズラブ)なんですか?
ここ、気になっている方も多いと思います!
公式のジャンル分けとしては「ヒューマンドラマ」や「青年漫画」に分類されています。
ただ、読者の感想を見ると「関係性が尊い」「ブロマンスとして最高」という声も多く、二人の精神的な結びつきや、感情の巨大な矢印(クソデカ感情)を楽しめる作品であることは間違いありません。
BL好きな方にも、骨太な人間ドラマが好きな方にも、どちらにも自信を持っておすすめできる作品です。
さいごに
『あかつきに漣』は、傷ついた心がゆっくりと再生していく過程を、丁寧に、そして優しく描いた物語です。
「頑張らなきゃ」と肩に力が入りすぎている時こそ、この漫画を読んでみてください。千暁の豪快な笑いと、夕の等身大の悩み、そして岡山の穏やかな空気が、あなたの心に小さな「漣(さざなみ)」を起こしてくれるはずです。
物語はまだ始まったばかり。夕と千暁、二人の関係がこれからどう変化していくのか、ぜひ一緒に見届けましょう!
気になった方は、まずは試し読みやPVをチェックしてみてくださいね。きっと、この世界の虜になるはずです。


