『がんばっていきまっしょい』劇場アニメの感動を「読む」体験レビュー

がんばっていきまっしょい〜劇場アニメ『がんばっていきまっしょい』より〜 スポーツ
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あなたは「青春」と聞いて、どんな風景を思い浮かべますか?

汗と涙、仲間との絆、そして、うまくいかないことだらけの日常…。そのすべてが詰まった、眩しくて、どうしようもなく愛おしい「今」ではないでしょうか。

2024年秋、多くの人々の心を揺さぶった劇場アニメ『がんばっていきまっしょい』。

あのスクリーンで見た、息をのむような水面のきらめき、少女たちの繊細な心の動き、そして一歩踏み出す勇気の物語。

その感動が、今度は「漫画」という形で、あなたの手元でじっくりと追体験できる時が来ました。

それが、今回ご紹介する漫画『がんばっていきまっしょい〜劇場アニメ『がんばっていきまっしょい』より〜』です。

この記事では、なぜこの作品が単なるスポーツ漫画や、アニメのコミカライズという枠に留まらないのか、その「生身」の魅力と、読んだ後きっとあなたも「一歩踏み出したくなる」理由を、徹底的にご紹介します。

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  1. 作品の「設計図」が一目でわかる:『がんばっていきまっしょい』基本情報
  2. 劇場アニメの感動を「読む」体験へ:作品概要
  3. バラバラな5人が、ひとつの「艇」になるまで:あらすじ
  4. なぜ今、この「青春」が胸を打つのか:作品の魅力と特徴
    1. 魅力①:キラキラだけじゃない、青春の「葛藤」のリアル
    2. 魅力②:ボートの「音」と「風」を感じる圧倒的没入感
    3. 魅力③:「ラブライブ!」の系譜を引く、繊細なキャラクターの息遣い
  5. 読者の心に残るあの瞬間:見どころ、名場面、名言
    1. 名言:「ボート部に入ったら、気持ちええよ!」
    2. 見どころ:「ボートが楽しくなる瞬間」の煌びやかな描写
    3. 見どころ:3DCGの躍動感を再構築した、漫画ならではのカメラワーク
  6. 5人のクルーたち:主要キャラクター紹介
    1. 村上悦子(むらかみ えつこ):居場所を探し、情熱を見つける主人公
    2. 高橋梨衣奈(たかはし りいな):現実と向き合うクールな少女
    3. 井本真優美(いもと まゆみ):仲間を支える優しいバランサー
    4. 寺尾梅子(てらお うめこ):引っ込み思案な努力家
    5. 安田夏央莉(やすだ なおり):マイペースなムードメーカー
  7. もっと知りたい!『がんばっていきまっしょい』Q&A
    1. Q1: この漫画は原作があるのですか?
    2. Q2: どんな人におすすめですか?
    3. Q3: 漫画家さんと原作者さんについて教えてください。
    4. Q4: タイトルの「がんばっていきまっしょい」ってどういう意味ですか?
    5. Q5: ボート競技に詳しくなくても楽しめますか?
  8. さいごに:その一漕ぎに、”青春のすべて”が詰まっている

作品の「設計図」が一目でわかる:『がんばっていきまっしょい』基本情報

まずは、本作がどのような作品なのか、基本的な情報を表にまとめました。

これを見れば、作品の「出自」と「テーマ」が一目でわかります。

項目内容
作品名がんばっていきまっしょい〜劇場アニメ『がんばっていきまっしょい』より〜
漫画(作画)黒丸恭介
原作敷村良子
協力松山市
出版社KADOKAWA
掲載レーベル角川コミックス・エース
ジャンル青春、スポーツ(ボート)、学園、群像劇

注目すべきは「協力:松山市」という点です。

物語の舞台となる愛媛県松山市の協力が、作品に圧倒的なリアリティと「本物」の空気感を与えています。

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劇場アニメの感動を「読む」体験へ:作品概要

本作は、2024年10月25日に全国の劇場で公開された、この秋最大の青春アニメ映画『がんばっていきまっしょい』を「完全コミカライズ」した作品です。

この漫画版を理解する上で非常に重要なのは、本作が「原作(小説)」→「2024年劇場アニメ版」→「本作(漫画版)」という流れで生まれている点です。

つまりこの漫画は、敷村良子氏の原作小説を基に、2024年の劇場アニメ版として再構築された「映像美」「空気感」「キャラクターの息遣い」までもを、2Dの紙面へと克明に落とし込むことを目指した、極めて意欲的な作品なのです。

その土台となった劇場アニメ版が、どれほど「黄金の布陣」で制作されたかをご存知でしょうか。

  • 脚本:大知慶一郎氏『五等分の花嫁』や『やはり俺の青春ラブコメは間違っている。完』など、数々のヒット作を手掛け、「瑞々しい女の子の描写に定評がある」脚本家です。
  • キャラクターデザイン:西田亜沙子氏社会現象にもなった『ラブライブ!』で、少女たちの「爽やかで繊細な」魅力を描き切り、一大ブームを生み出した名キャラクターデザイナーです。
  • 監督・アニメーションスタジオ監督の櫻木優平氏と、株式会社萌(STUDIO MOE.)は、3DCGのデジタル技術を強みとする新進気鋭のチームです。

つまり本作は、「最高の感情描写」と「最高のキャラクター」を、「最高の映像技術」で描いたアニメの魂を、真正面から受け継いでいます。

漫画版は、その感動を自分のペースで、何度でも味わうための「最高の招待状」と言えるでしょう。

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バラバラな5人が、ひとつの「艇」になるまで:あらすじ

物語の舞台は、美しい海と空が広がる愛媛県松山市。

主人公の村上悦子(むらかみ えつこ)は、高校に入学したものの、どこか周囲に馴染めず、自分の「居場所」を見つけられないでいる女子高生です。

そんな彼女が、ある日偶然見つけた古いボートハウス(艇庫)。

そこで彼女は、人生を変える「ボート(ローイング)」というスポーツに出会います。

「これだ!」と直感した悦子。

しかし、彼女の通う高校のボート部は廃部寸前の危機に瀕していました。彼女は部を再開させるため、同じく部活動に入っていない4人のクラスメイト、梨衣奈(りいな)、真優美(まゆみ)、梅子(うめこ)、夏央莉(なおり)に声をかけます。

もちろん、はじめは「面倒くさい」「自分には無理」と、誰もが乗り気ではありません。

しかし、悦子の放った、たった一言の真っ直ぐな情熱が、バラバラだった5人の心を少しずつ動かしていきます。

「ボート部に入ったら、気持ちええよ!」

これは、居場所のなかった5人の少女たちが、ぶつかり合い、支え合いながら、水の上でたったひとつの「仲間」になっていくまでの、汗と葛藤、そして再生の物語です。

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なぜ今、この「青春」が胸を打つのか:作品の魅力と特徴

本作の魅力は、単なる「友情・努力・勝利」といったスポーツものの定型句では語り尽くせません。

ここでは、他の作品と一線を画す、本作ならではの3つの「心に響く」特徴を深掘りします。

魅力①:キラキラだけじゃない、青春の「葛藤」のリアル

本作は、ただ「キラキラした青春!」を描くだけではありません。

もちろん、仲間と過ごす時間の輝きは描かれますが、それと同じくらい、むしろそれ以上に、思春期特有の「うまくいかない葛藤」が丁寧に描かれています。

「ひょんなことでふさぎ込んでしまう」リアルさ。

一度落ち込むと、なかなか抜け出せない無限ループ。

過度な演出(メロドラマ)を排し、誰もが経験したことのある「アルアルです」と言いたくなるような等身大の心の機微。

本作は、そうした「暗い方に引っ張られすぎ」とも思えるほどのリアリズムに真正面から向き合います。

だからこそ、彼女たちがそれを乗り越え、5人の心がひとつになった瞬間の「キラキラ」が、何倍も眩しく、私たちの胸を打つのです。

魅力②:ボートの「音」と「風」を感じる圧倒的没入感

本作のもう一人の主役は、「ボート(ローイング)」そのものです。

この描写が、尋常ではありません。

原作となった劇場アニメ版は、そのリアルな描写に、現役のローイング選手や専門家たちから絶賛の声が寄せられました。

「オールが水をかいていく音」「艇が進むにつれて流れていく景色」「一人一人個性のあるストロークの描写がリアルで、自分もボート部の一員になったようでした!」

漫画は音のないメディアです。しかし、このコミカライズ版は、原作アニメの音響や空気感までをも伝えるべく、水しぶきの形、オールの角度、キャラクターの表情筋の一つ一つに至るまで、こだわり抜いて描かれています。

ページをめくるだけで、まるで自分が松山の水上にいるかのような「没入感」と、ボートが水面を滑る「疾走感」を味わうことができます。

魅力③:「ラブライブ!」の系譜を引く、繊細なキャラクターの息遣い

本作のキャラクターたちは、なぜこれほどまでに魅力的なのでしょうか。

その秘密は、原作アニメのキャラクターデザイナー・西田亜沙子氏にあります。

社会現象を巻き起こした『ラブライブ!』で、数多くの少女たちに「生きた」魅力を与え、多くのファンを熱狂させた西田氏。

彼女の描く「爽やかで繊細な」キャラクター造形は、本作でも健在です。

漫画を担当する黒丸恭介氏は、この西田氏のデザインの真髄を、見事に漫画の線画へと落とし込んでいます。

嬉しい時の弾ける笑顔、不安な時に伏せられる伏し目、努力する時の真剣な横顔。

その一つ一つが、読者の共感を強く呼び起こし、「この子たちを応援したい」という気持ちにさせてくれます。

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読者の心に残るあの瞬間:見どころ、名場面、名言

本作には、読者の心を掴んで離さない、まさに「ハイライト」と呼ぶべき瞬間が数多く散りばめられています。

ここでは、特に注目してほしいポイントを3つ、ご紹介します。

名言:「ボート部に入ったら、気持ちええよ!」

主人公・悦子が、乗り気でない仲間たちを必死に誘う、この一言。

これは単なる勧誘の言葉ではありません。

「ボートはこんなに凄いスポーツで…」といった理論や理屈ではない。

悦子自身が感じた「ボートの楽しさ」「居場所を見つけた喜び」のすべてが詰まった、彼女の魂の叫びです。

技術でも理論でもなく、「気持ちええ」という純粋な「快感」と「情熱」で人を巻き込んでいく。この言葉こそが、物語を動かす最大のエンジンです。

見どころ:「ボートが楽しくなる瞬間」の煌びやかな描写

専門家レビューで「煌びやかで美しかった!」と絶賛されたシーンがあります。

それは、5人の心がひとつになり、「ボートが楽しくなる瞬間」です。

最初はバラバラで、まったく進まなかった5人のボート。

それが、練習を重ね、心を一つにした瞬間、スッと水面を滑り出す。その「カタルシス」。

漫画版では、この一瞬の解放感を、ダイナミックな構図と、キャラクターたちの弾けるような笑顔で完璧に表現しています。この瞬間のために、彼女たちの葛藤があったのだと納得できる、最大の見どころです。

見どころ:3DCGの躍動感を再構築した、漫画ならではのカメラワーク

原作アニメは、櫻木優平監督の3DCG技術を駆使した「自由闊達なカメラワーク」が大きな特徴でした。

水面ギリギリを舐めるような視点、上空からボート全体を捉える俯瞰の視点など、今までに見たことのないアングルが、ボートのスピード感を観客に叩きつけました。

漫画版は、この3DCGのダイナミズムを、2D(紙面)の「コマ割り」と「構図」で、見事に再構築しています。

ボートの疾走感、水の抵抗、頬をなでる風の流れ。

アニメの感動を知っている人も、漫画で初めてこの物語に触れる人も、その迫力に圧倒されるはずです。

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5人のクルーたち:主要キャラクター紹介

本作を彩る、個性豊かな5人のボート部員たちをご紹介します。

この5人の「バラバラ感」こそが、物語の面白さの源です。

村上悦子(むらかみ えつこ):居場所を探し、情熱を見つける主人公

キャッチコピー:「ボートって、気持ちええよ!」

紹介:どこにも馴染めないと感じていた少女。ボートとの出会いを機に、内に秘めていた情熱を爆発させ、仲間たちを巻き込んでいく、物語の「推進力(エンジン)」です。

高橋梨衣奈(たかはし りいな):現実と向き合うクールな少女

キャッチコピー:「……面倒くさい。」

紹介:悦子の情熱的な勧誘にも、当初は冷めた態度を見せる一人。現実的な視点を持ちながらも、悦子の真っ直ぐな情熱に、少しずつ心を動かされていきます。

井本真優美(いもと まゆみ):仲間を支える優しいバランサー

キャッチコピー:「みんながやるなら……」

紹介:5人の中でも、特に協調性があり、仲間を思いやる優しい性格。バラバラになりがちなチームを繋ぎ止め、支える、縁の下の力持ち的な存在です。

寺尾梅子(てらお うめこ):引っ込み思案な努力家

キャッチコピー:「私なんかが、できるかな……」

紹介:自分に自信が持てず、新しいことへの挑戦をためらってしまう少女。ボートという未知のスポーツを通じて、自分自身を乗り越えようと努力する姿が、読者の応援を誘います。

安田夏央莉(やすだ なおり):マイペースなムードメーカー

キャッチコピー:「なんか、楽しそうじゃない?」

紹介:物事を深く考えすぎず、「楽しそう」という直感を大切にする楽天的な性格。彼女の屈託のない明るさが、重くなりがちな部の空気を和ませるムードメーカーです。

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もっと知りたい!『がんばっていきまっしょい』Q&A

最後に、この漫画を手に取る前に気になるであろう疑問に、Q&A形式でお答えします。

Q1: この漫画は原作があるのですか?

A: はい、あります。ですが、少しだけ複雑です。

  1. まず、敷村良子(しきむら りょうこ)氏による原作(小説)が存在します。
  2. 次に、その原作を基に、2024年秋に「劇場アニメ」が制作されました。
  3. そして、この漫画は、その「劇場アニメ」を基に「完全コミカライズ」された作品です。

つまり、劇場アニメの感動的なストーリーラインと、西田亜沙子氏(『ラブライブ!』)による魅力的なキャラクターデザインを、最も忠実に「漫画」という形で追体験できる作品、ということになります。

Q2: どんな人におすすめですか?

A: 以下のような方に、特におすすめしたいです。

  • 『ハイキュー!!』や『スラムダンク』のような、熱いスポーツものが好きな方
  • 『ラブライブ!』や『五等分の花嫁』のような、少女たちの繊細な心の交流を描いた群像劇が好きな方
  • キラキラした青春だけでなく、リアルな悩みや葛藤も描いた物語が読みたい方
  • 愛媛県松山市の美しい風景や、ローカルな空気感が好きな方
  • 何か新しいことを始めたいけれど、最初の一歩が踏み出せないでいる方

Q3: 漫画家さんと原作者さんについて教えてください。

A: 原作者は、先ほども触れた敷村良子氏です。

そして、この漫画版の作画(漫画)を担当されているのは、黒丸恭介(くろまる きょうすけ)氏です。

黒丸氏は、建築業界での経歴を持ち、実用書や広告漫画なども手掛けるという、多彩な経歴を持つ作家です。その確かなデッサン力と、情報を的確に伝える構成力で、原作アニメの流麗な動きとキャラクターの繊細な感情を、見事に漫画へと落とし込んでいます。

Q4: タイトルの「がんばっていきまっしょい」ってどういう意味ですか?

A: とても良い質問です。これは、この作品の「魂」に関わる部分です。

この「がんばっていきまっしょい」という言葉は、何と、原作者・敷村良子氏の母校である愛媛県立松山東高等学校で、1966年から実際に使われている「気合入れの掛け声」なんです。

創作上の単なるタイトルではなく、物語の舞台である愛媛・松山の地に、今もなお根付いている「本物の言葉」であること。

これが、物語全体に圧倒的なリアリティと、嘘のない熱量を与えている最大の理由です。

Q5: ボート競技に詳しくなくても楽しめますか?

A: まったく問題ありません。むしろ、知識ゼロの方こそ楽しめます

なぜなら、主人公の悦子をはじめ、集まったメンバー5人全員が「ボート未経験者」だからです。

物語は、彼女たちがボートの乗り方、オールの漕ぎ方をゼロから学んでいくところから始まります。

読者は、彼女たちとまったく同じ目線でボートの魅力と奥深さを知り、「ボートが楽しくなる瞬間」を一緒に体験することができるのです。

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さいごに:その一漕ぎに、”青春のすべて”が詰まっている

漫画『がんばっていきまっしょい』は、単なるスポーツ漫画でも、アニメの記念品でもありません。

これは、「居場所がない」と感じるすべての人へ贈る、自己肯定の物語です。

うまくいかないことだらけの日常。

些細なことで落ち込み、ふさぎ込んでしまう弱い心。

それでも、何か一つ、心の底から夢中になれるものを見つけた時の、あの「最高に気持ちええ」瞬間。

5人の少女たちが、オールに全体重を乗せて漕ぎ出すその一漕ぎには、私たちの「青春のすべて」が詰まっています。

劇場アニメの感動をもう一度味わいたい方も、この物語に初めて触れる方も。

ぜひ、この漫画を手に取って、ページをめくってみてください。

愛媛・松山の美しい風景の中で、彼女たちと一緒に、水面を滑るあの「最高の瞬間」を体験してみてはいかがでしょうか。

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