『婚活とミシン』傷ついた心を縫い合わせる。大人の再生ストーリー

婚活とミシンもう一度恋がしたいけどめんどくさい気もする 恋愛
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もう傷つきたくない、でもひとりは寂しい。そんな夜に

仕事から帰ってきて、ふとスマホを眺めているとき、猛烈な孤独感に襲われることはありませんか。

「誰かと一緒にいたい」という気持ちと、「今さら他人と生活リズムを合わせるのはしんどい」という本音。その間で揺れ動くのは、決してわがままなことではありません。

今日ご紹介するのは、そんな大人の複雑な感情を丁寧に、そして痛いほどリアルに描いた漫画『婚活とミシン もう一度恋がしたいけどめんどくさい気もする』です。

タイトルを見て「私のことだ!」と思った方も多いのではないでしょうか。

本作は、ある決定的なトラウマを抱えた40代の女性が、得意の「洋裁(ミシン)」を通して、ほつれてしまった自分の人生を少しずつ縫い直していく再生の物語です。

派手な胸キュン展開だけではない、じわりと心に染みる大人のヒューマンドラマを、ぜひ一緒に紐解いていきましょう。

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基本情報

項目内容
作品名婚活とミシン もう一度恋がしたいけどめんどくさい気もする
著者和田フミ江
出版社秋田書店
掲載誌・レーベルフォアミセス / A.L.C.DX
ジャンル女性漫画、ヒューマンドラマ、恋愛
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作品概要

この物語の主人公は、40代独身の小針晶(こばり あきら)。彼女は決して「結婚に興味がない」わけではありません。むしろ、過去には結婚式の準備まで整えながら、直前で破談になるという壮絶な経験をしています。

その深い傷を抱えながらも、年齢という現実と向き合い、再び婚活の荒波に漕ぎ出そうとする晶。そんな彼女が出会ったのは、マッチングアプリにいた「素敵すぎる」年上の男性、絲山(いとやま)でした。

本作の最大の特徴は、主人公の特技である「ミシン(洋裁)」が物語の重要な鍵になっている点です。

言葉ではうまく伝えられない想いや、整理しきれない感情を、ミシンの針が進むリズムに乗せて昇華していく。そんな「ものづくり」の喜びと、大人の不器用な恋愛模様が交錯する、新感覚の婚活ストーリーです。

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あらすじ

若くない、おしゃれじゃない、かわいげがない。

そんな三重苦の自己評価に縛られている晶は、現在40代。かつて結婚式直前に婚約者から別れを告げられた過去は、今も彼女の心に暗い影を落としています。

「もう一度誰かを好きになりたい」と意を決して始めた婚活ですが、現実は過酷でした。年齢というフィルターだけで弾かれ、中身を見てもらえない日々。すり減った心を癒やしてくれるのは、趣味であり特技でもあるミシンに向かっている時間だけです。

そんなある日、晶はマッチングアプリで絲山という男性とマッチングします。

写真通りのイケオジで、紳士的で、話も合う。条件としては完璧すぎる彼に対し、晶の長年の婚活スキル(疑り深さ)が警報を鳴らします。「こんな好条件な人が残っているわけがない。何か裏があるに違いない」と。

警戒心MAXで始まった二人の関係ですが、ある出来事をきっかけに、晶の洋裁スキルが絲山の抱える事情とリンクし始めます。

疑いから始まった縁は、果たして恋の糸として紡がれるのでしょうか。

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めんどくさい、だからこそ愛おしい

30代・40代の「心の声」を完全再現

この作品のすごさは、なんといっても心理描写のリアルさです。

若い頃の恋愛漫画なら「ドキドキして眠れない」となるところが、本作では「LINEの返信を考えるのが億劫」「デート服を選ぶ気力がない」といった、生活に根ざした疲労感が描かれます。

でも、それは決してネガティブなだけではありません。「めんどくさい」と感じるのは、それだけ自分の今の生活や時間を大切に守ってきた証拠。

読んでいると、「ああ、このままでいいんだ」「疲れているのは私だけじゃないんだ」と、肩の荷が下りるような感覚を味わえます。

ミシンの音が奏でるデトックス効果

作中には、晶がミシンを踏むシーンが度々登場します。

一枚の布を裁断し、立体的な服へと仕立て上げていくプロセスは、見ているだけで気持ちがいいものです。

自分の思い通りにならない婚活市場とは違い、ミシンの世界は技術と物理法則が支配する公平な場所。

「ダダダダ」というミシンの音と共に、晶の頭の中のノイズが消えていく描写は、読んでいる私たちにも一種のデトックス効果(癒やし)を与えてくれます。

服を作ることは、自分を作り直すこと。そんなメタファーが美しく響きます。

イケオジ・絲山さんの謎と魅力

相手役である絲山さんは、一見すると完璧な紳士ですが、どこかミステリアスです。

彼もまた、40代・50代特有の「何か」を背負っている気配が濃厚です。

晶の「うさんくさい」という視点は、読者の視点そのもの。

「既婚者じゃないの?」「宗教勧誘?」「実は借金?」と疑いつつも、ふとした瞬間に見せる彼の優しさや弱さに、少しずつほだされていく過程がたまりません。

大人の恋愛は、相手の「荷物」も含めて愛せるかどうかの確認作業なのかもしれません。

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主要キャラクターの簡単な紹介

小針晶:傷ついた心を「リメイク」する職人系ヒロイン

過去の結婚破棄というトラウマにより、自己肯定感は底辺スレスレ。でも、洋裁の腕はプロ級で、仕事も真面目にこなす生活能力の高い女性です。

卑屈になりそうでなりきれない、根っこの強さが彼女の魅力。彼女が作る服が、物語を動かす重要なアイテムになっていきます。

絲山さん:疑いたくなるほど完璧なイケオジ

マッチングアプリに突如現れたハイスペック男性。

物腰柔らかで、晶の話も丁寧に聞いてくれますが、その完璧さが逆に怪しさを醸し出しています。

彼がなぜアプリでパートナーを探しているのか、その理由は物語が進むにつれて明らかになっていくはずです。

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Q&A

Q1: 原作小説などはありますか?

いいえ、本作は和田フミ江先生によるオリジナルの漫画作品です。先の展開がわからない分、毎回ハラハラしながら楽しむことができます。

Q2: どんな人におすすめですか?

特に、婚活に疲れてしまった方や、ひとりの時間を愛する30代〜50代の女性におすすめです。

また、手芸やDIYが好きな方なら、作中の「ものづくり描写」にワクワクできること間違いありません。

キラキラした恋愛漫画はもうお腹いっぱい、という方にこそ読んでほしい、地に足のついた作品です。

Q3: 作者の和田フミ江先生はどんな方ですか?

生活感のあるリアルな描写と、コミカルな視点を併せ持つ実力派の漫画家さんです。

過去には『朝子のムジカ!!』や『人生の答えは家庭科に聞け!』など、独自の切り口で女性の生き方を描いた作品を発表されています。

「暮らし」や「学び」をテーマにした作品が多く、本作でもその手腕がいかんなく発揮されています。

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さいごに

『婚活とミシン』は、単なる恋愛漫画ではありません。

一度傷ついてしまった私たちが、どうやって自分自身を取り戻し、これからの人生を「リメイク」していくか。そのヒントが詰まった参考書のような作品です。

もしあなたが、今ちょっとだけ人生に疲れているなら、晶と一緒にミシンの前に座ってみませんか?

ページを閉じる頃には、明日が少しだけ楽しみに思えるようになっているかもしれません。

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